防ごう!高齢者の家庭内事故①


北海道では毎年のことながら、屋根の雪降ろしで転落、そのまま死亡する高齢者の事故が少なくありません。知人の建築士のお話では、背景にあるのは、言わずもながの少子高齢化。若い家族がいなくなった高齢家庭では、やむなく自分で雪降ろし。北海道の高齢者の持ち家率が30%以上と高いことにも一因はあるようです。

さて、古い家の特徴は、南側の陽当たりの良い部屋が来客用お座敷。そのしわ寄せで、寝室から遠く離れた狭くて寒いトイレ、浴室、洗面所、廊下。加齢による身体的・精神的機能が衰えた高齢者にとって、この温度差は如何ともしがたいものがありますね。


その昔の新築当時。来客のために用意した家中で一番のとっておきのお座敷。今では訪れる客もなく、たまに孫を連れて帰ってきた息子家族でさえ、実家には泊まらず街のホテルを利用するという有様。でも、寒いとはいえ、老夫婦にとっては住み慣れた我が家。日本中、どこもかしこも空き家で溢れかえっている昨今では売るにも売れず、住み続けるしかありません。ここに大きな落とし穴があるのだとか。 


まずは、浴室内の溺死。持病がある人は入浴時の急激な血圧の変化に気を付けなければなりません。対策としては、浴室と脱衣室の温度差を少なくすること。脱衣室は寒いので、温かいお風呂との温度差は心臓に負担がかかります。脱衣室に是非とも暖房機を設置しましょう。また、浴室では、石鹸水で滑って転倒というリスクもあります。マットを敷くか手摺を付けるなど対策を考えたいものです。打ち所が悪いと重大な事故になりかねません。手摺も形状や使い勝手の良さを考えて設置したいですね。そうそう、昔は深くて小さかった浴槽が浅くて大きいものに変わってきています。これは危ない。下手すると体が沈んでしまいます。ホテルなどでは多く見かけるので要注意です。緊急ボタンの設置は是非とも必要。事故発見の遅れは命取りになりかねません。


さて、驚いたことに家庭内事故で亡くなる高齢者の方は交通事故の2倍です!それも床の上でのスリップ、つまずき、転倒が多いとのこと。床の上に部分的に敷いているカーペットやマット。これが一番危ないんですって。タコ足状態のコードを踏んだ!床の上に落ちたチラシを踏んで滑って転んだ!これには、床上の整理が必要なんでしょうね。高齢になると自分は足が上がっていると思っていても、実は上がっていない。敷居や段差で突っかかる。僅か1cmでも馬鹿にはできない。突っかかるのです。敷居や段差の解消は絶対、必要!動線を確保するために家具の配置変更の検討をお勧めして、今日はおしまい。まずは、第一部としておきましょう。