ウクライナとはどんな国か。旧いけどタイムリーな記事との出会い


調べ物の最中。資料の間から、はらりと床に落ちた紙片がある。拾い上げてみると「ウクライナとはどんな国か」との新聞切り抜きだった(2014.10.17付)。ロシアのクリミア併合当時の記述だが、時の隔たりを感じないタイムリーな記事との出会い。書き手は、元駐ウクライナ大使の黒川裕次氏。

 


氏は彼の国を知る鍵として①ウクライナの置かれた地理的位置②豊かさ③ロシアとの近すぎる関係④ウクライナの国民性の4つを挙げる。



①では、ヨーロッパとアジアの接点にあるため、東西の争いの場となり常に争いに巻き込まれ甚大な被害を受けてきた②19世紀には「ヨーロッパのパン籠」とまで言われたほどの穀倉地帯である③大国ロシアと民族、言語、宗教、文化などの近すぎる関係から、ロシア人はウクライナを自国の一部とみなしてきた④ウクライナの人々は厳しい環境に鍛えられてきたため、打たれ強い。圧政に反発し、自由のために戦うというコサックの精神は今も受け継がれているという。この地に自由と平和の日々が戻ることを「一日も早く」と願わずにはいられない。