SDGsと「生き活」活動に向けての取り組み


「SDGs(エスディージーズ)」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた国際社会の共通目標。   


誰一人取り残さない・取り残されない社会のために


「誰一人取り残さない(取り残されない)」とのビジョンのもと、2030年までに国際社会が目指す共通目標として、国連で「SDGs(持続可能な開発目標)」が採択されてから3年を迎えた。いまや、SDGsに取り組まない企業や団体は社会から相手にされないといっても過言ではない。「SDGs」は世界の共通言語。ロゴの番号が表すのは活動の内容。言わず語らずとも、活動に掲げている番号を見るだけで世界中の人が理解する。 主宰する「北海道エゾシカ倶楽部」では、SDGsの高まりを受け2019年1月22日に 札幌市環境局環境都市推進部環境計画課  調査担当係長 佐竹輝洋氏を講師にSDGsの勉強会を開いた。終活活動に取り組む私たちの活動にも当てはまるので掲載する。


いま、世界には貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、資源の枯渇など様々な問題が横たわる。これまで、人間は化石燃料や化学肥料、水資源を大量に使って経済成長を追い求め、地球に負担をかけてきた。このままでは人類はもはや立ち行かなくなり、人間の生命を維持している地球の機能そのものが崩壊する可能性すらあるのだ。

既に、農業に必要なリン、窒素は地球から無くなりつつある。生き物の絶滅スピードは加速化。1975年には年間1000種、それ以後現在まで年間40,000種と驚くべき速さで進んでいる。それに引き換え、人口は増え続けている。1600年時(関ケ原の戦い)の世界人口は15億人、産業革命頃から劇的に増加し、現在76億人。1年で8300万人増えている。これは、日本の人口をたった2年でカバーしてしまう数字だ。私たちは、その中で資源を分け合って暮らさなければならない。SDGsが生まれたのは、こうした危機感を世界中の人が共有したからである。法的拘束力はないものの国連加盟国193ヵ国の約束事である。




SDGsでは「誰一人取り残さない」世界を実現するため、全てのステークホルダーが環境・社会・経済という広範な課題に取り組むことを重視する。17の目標と169のターゲットを掲げ、私たちが住みやすい持続可能な社会実現に向けて変革を進めよういうシナリオだ。 

社会が成り立つためには、自然環境が成り立っていなければならない。環境問題の解決は、それにとどまらず経済、社会、教育へと様々な分野に波及していく”同時解決”。これがSDGsの考え方である。




上記ツリーは樹の幹がガバナンス、木の枝が環境、社会、経済の3種構造を示している。環境が3層の根底にあり、社会、経済活動がそれに依拠している様子を表したもの。カラフルな四角のアイコンはSDGsの様々な目標を示す。1つの目標への取り組みが他の目標の達成に寄与することにもなり、枝葉が伸びるように相互に関連しあっている。2030年の世界が目指す姿が一見して掴めるものとなっている。




SDGsへの積極的な取り組みは企業価値の向上につながるとの認識から、経済界、金融業界でもSDGsへの取り組みは進む。超高齢者社会にマッチした商品開発、地域活性化のための融資などである。個人の家計レベルでも貢献はできる。

エシカル消費(倫理的消費=人や社会・環境に配慮した消費行動)、食品ロスの減少などが、それにあたる。

翻って、私たちの活動は

目標3「全ての人に健康と福祉を」

目標4「質の高い教育をみんなに」

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」

目標8「働きがいも経済成長も」

目標10「人や国の不平等をなくそう」

目標11「住み続けられるまちづくりを」

目標16「平和と公正を全ての人に」

目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」のいずれにも該当すると思われる。