(2023.2.2)
この度、終活おばさんの「生き活」ガイダンスに不定期ではありますが、「終活」をテーマにコラムを載せていただくことになり、ご覧いただいている皆さまに「終活」のヒントとなれば幸いです。
工場見学案内・受付(某大手企業2社)、インフォメーション業務、会計、旅行カウンター、高齢者の生活協力員等10種以上の業種を経験。母の遠距離介護・仕事・資格勉強の中、愛猫4匹を看取った経験から、「飼い主様がペットと安心して暮らせる」ため「ペット信託®」を学びに東京へ。
北海道で初めて「ペット信託®」を組成。「ペット信託®」をきっかけに、動物から人と人とが繋がるコミュニティ支援を中心に活動しています!
2015年 「行政書士 オフィス プライム・アイ」を開業。
2017年 NPO法人HALAW(ホッカイドウ・アニマル・ロー)設立
2020年 お一人様飼い主支援「Pet Life care PURAIMU・I」を開業(活動地区限定)
<主な業務 >
「ペット信託®」を含む民事信託・ペットの終生飼養に伴う各種契約起案及び遺言・相続など、ペット生活を中心にペットと人の安心な生活をご提案しております。
私は、主に「ペット」を中心とした終活~飼い主様が大切なペットを飼育できなくなったときに備えて、ペットの飼育をお願いする方に飼育費を残したい想いを遺言書・ペット信託®などを専門にしている行政書士です。
初回となる今回のコラムは、行政書士という立場ではなく、遠距離介護を通じて家族として・介護者として「終活」を意識したきっかけをお伝えしたいと思います。
私は今年で53歳になりますが、20年前・・・私が33歳のとき、母(当時55歳)が進行性の難病パーキンソン病であることを父から告げられました。
2000年に介護保険法が施行されたばかりで、当時は介護サービスを利用する方は少なく、私は地方に暮らす母の介護のために札幌からバスで往復4時間・毎週1回の遠距離介護生活がスタートしました。
また、母の「終活」がスタートしたときでもあり、母はなぜ自分がパーキンソン病になったのかではなく、病状が進行したときはどうなるか?必要な自主リハビリは何か?など在宅で生活したい気持ちからパーキンソン病に負けない意思と延命措置はしたくないと尊厳死協会に登録までする母の姿勢をみて、死と向き合う準備と同時に今できることと向き合ってました。「終活」を準備する母の姿勢をみて、私が「終活」を意識したきっかけになったといえます。
「終活」の準備は元気なうちに始めるといわれていますが、元気だからこそ「終活」を先延ばしにしてしまいがちになります。
「終活」のタイミングは人によって様々ですが、病気と共に今を生きる意識と人生の終末を迎えるうえで家族任せにしない意思を残してくれた母に「終活」のあり方を教わった気がします。
前回のコラムでは、母が難病であるパーキンソン病を患い、遠距離介護生活がスタートしたことをきっかけに、母も難病と向き合いながら母なりの「終活」をスタートしたことをお伝えしました。
今回は、母が難病と向き合いながら「終活」をスタートしたきっかけをお伝えします。
私の実家は農家で祖父母と暮らす三世帯でした。母が父と結婚する前のことは、母自身あまり語ることはなかったんですが、母が中学生のとき胃がんで亡くなった祖母のことをよく話してくれました。今でも、母から何度も話してくれた「母さん(祖母)は痛みに耐えながら、最後までファンタを飲みたいと言っていたんだよ。」と祖母の苦痛が伝わる母の言葉が記憶に残っています。
私が結婚した翌年には、共に暮らしていた父の母(祖母)が脳梗塞で倒れて、生涯寝たきりの状態となり亡くなる15年間余り入院生活を過ごすことになります。
母は農作業の合間に毎日祖母が入院する病院に通い、母自身が難病になったときも毎日続けていました。
母の「終活」には、母自身が家族の病気・看病を経験し、そして「死」を身近な存在であることを知っていたからこそ、「終活」を家族任せにしない気持ちがあったのではないかと思います。
「終活」は、ご自身が歩まれた人生の想いとご自身が病気・お亡くなりになったときには誰かにお願いできるよう、信頼できるご家族またはご友人の存在が大切な「終活」のパートナーになります。
また、「終活」を通じて「今を生きる」~残された人生の中で、人生を始める一歩になるのではないかと思います。
私は、(公社)札幌消費者協会イキイキ終活研究会会員の行政書士 今井真由美と申します。今年から終活おばさんの「生き活」ガイダンスHP(以下、「本HP」という。)管理者である武田佳世子さまに貴重な機会をいただいて、「終活」をテーマにコラムページを別に設けていただきました。この場をお借りして、本HP管理者である武田さまのご厚意に心より感謝とお礼を申し上げます。
3月のコラムから間が空いてしまい、申し訳ございません。
実は今回のコラム・タイトルにもありますように、私の身にも突然の『病』と向き合うことになってしまいました。
今までのコラムは、母が難病であるパーキンソン病を患い遠距離介護生活がスタートしたことをきっかけに、母も難病を向き合いながら母なりの「終活」について、お伝えしました。今回は、私の身に降りかかった『病』の視点から「終活」との関わり方について、お伝えできたらと思います。
以前から食する度に喉のつまり感があったり、しゃっくりが止まらない症状があったりと数年前から異変を感じていました。
実際のところ、自分の体の異変よりも、母の介護に父の入院があり、その後、父から札幌の施設に入所したいと希望があり、母と一緒に暮らせる施設に転居して、空き家になった実家の実家じまいしたりと・・・自分の仕事と同時進行で毎日がアクセル全開でした。
よく家族の介護生活が落ち着いたときに、介護者自身の体調の異変があったりすると聞きますが、まさか私の身にも稀な病気を患うことになるなんて想像できませんでした。今年の3月頃から就寝時に、吐き気と咳き込みが止まらなくなり、睡眠することが困難になる状態が続きました。当初「逆流性食道炎」と診断されましたが、自分なりにやっぱりおかしいと感じ、別の病院に受診したところ・・・10万に1~2人が発症する「食道アカラシア」の疑いがあると診断されました。
「食道アカラシア」とは、食道の運動機能障害の1つで、蠕動運動が失われ、下部食道括約筋(食道と胃のつなぎ目の筋肉)の機能に異常が生じることで食べ物がうまく通過しなくなる病気です。また、食道がん発症のリスクが高い病気であるといわれています。
今も胃に食べ物が届かないため、喉のつまり感、吐き気の症状があります。
ただ、見た目は病気を患っている人とは一瞬分からないと思います。食する以外は普段と変わらないのですが、病気は病気なので一日の中で病気のために費やす時間が生まれることになります。
「時間」は無限ではありません。人それぞれに与えられた時間も平等ではなくて、改めて自分に患った病気から気づいたこと「何かをしようと思う時間には限りがあること」を再認識できたと思っています。
前回のコラムでは「今を生きる」ための「終活」とお伝えしましたが、同時に「病気」から見える「終活」も見逃してはいけない様々な準備が大切だと考えます。
次回のコラムでは、見逃してはいけない様々な準備についてお伝えできたらと思います。
(公社)札幌消費者協会イキイキ終活研究会会員の行政書士 今井真由美です。不定期ではありますが、人生における様々な出来事・環境の変化などから「終活」と向き合うとは何か?をお伝えできたらと考えております。
前回のコラムでもお伝えしましたが、私の身にも突然の『病』と向き合うことになってしまい、その後、検査入院した札幌の病院で紹介状をいただき、東京の病院に受診・検査を経て、12月に手術をすることになりました。
改めて、私が患った病気「食道アカラシア」とは、食道の運動機能障害の1つで、蠕動運動が失われ、下部食道括約筋(食道と胃のつなぎ目の筋肉)の機能に異常が生じることで食べ物がうまく通過しなくなる病気です。また、食道がん発症のリスクが高い病気であるといわれています。
神経が壊れてしまっているため、手術してもどこまで回復するかは分かりませんが、生きるために大切な食することを奪われている以上、手術以外の選択肢はなく、症例が多く体に負担がかからない術式でできる東京の病院に手術することを決めました。手術するまでの期間は、治療をしていない状態なので、食する度に喉の詰まり・吐き気は続いています。
前書きが長くなりましたが、前回のコラムでお伝えした『病』を通じて、見逃してはいけない様々な準備についてお伝えします。
私が患った病気は10万人に1~2人が発症する病気で、病気に関する情報がとても少なく、情報が少ないと「不安」な気持ちに覆われてしまい・・・何が正しくて、何が間違っているのか情報の判断がとても難しいと思いました。
幸いに私の友人から、私と同じ病気で以前手術したことがある方をご紹介していただき、札幌の病院で検査入院中にその方と電話でお話することができました。
稀な病気であるのに、同じ病気の方と出会うことは本当に奇跡です。
今はネットから沢山の情報を得ることができますが、私にとっては同じ病気である方からいただいた情報が何より生きた情報だと思いました。
ご紹介いただいた友人には、感謝の気持ちでいっぱいです。
生きた情報を得ることは、自分の生活に適した選択をすることができます。それは、『終活』にも同様にいえることで、情報を得る⇒自分の人生にあった情報収集が生きた『終活』のあり方のひとつではないでしょうか。
令和6年1月1日に発生した能登半島地震により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。被災地域のみなさまの安全確保、そして一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。さて、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年より「終活」をテーマに不定期ではありますが、人生における様々な出来事・環境の変化などから「終活」と向き合うとは何か?をお伝えしております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
前回のコラムでお伝えしましたが、昨年12月に「食道アカラシア」手術のため入院、無事に退院することができました。退院後の自宅療養を含めて二週間程お休みをしました。仕事に復帰したときには、関係者の皆さまから「おかえりなさい!」とお言葉をいただいて、温まるお気持ちに包まれた復帰となり、「生きる喜び」を感じました。
この場をお借りして、関係者の皆さまに心より感謝とお礼を申し上げます。
術後の状態ですが、食すると若干喉の詰まりがありますが、水を飲むことで胃に届くようになりました。術前は、水も喉に詰まる症状で悩まされていたので、安心して水を飲むことができる幸せをいっぱいかみしめています。今後は、今月末に経過検査のために東京の病院を受診することになっています。
最初のコラムでお伝えしましたが、私は長年にわたり母の遠距離介護をしていました。
私自身が『病』を患い当事者となったときに、母の遠距離介護中に介護者として向き合い方を間違っていたのかもしれないと考えるようになりました。
向き合い方の間違いとは何か・・・母の病気はパーキンソン病で、急に手足が硬くなり動けなることがあり、転倒のリスクが高く、時間の経過と共に歩くことも・料理を作ることも・花壇の手入れをすることもできなくなる病気でした。
母の病気が重くなる前に、母がやりたいこと・望むことを尊重する気持ちを忘れていたのかもしれないと介護の向き合い方に「悔い」が残りました。
私が講師を務めるセミナーで、「病気を自ら選択することができない」とお話することがあります。自ら病気を選択することができなくても、病気になったから何もできないわけではなくて、病気と向き合いながら何ができるのか、人として望む生活とは何かを信頼できる人に伝えることも人生を護る『終活』に繋がるのではないでしょうか。
最近のコラムでは、昨年私が患った病気「食道アカラシア」と向き合う内容が多かったため、今回のコラムは「共に歩み・生きる終活」をテーマにお届けしたいと思います。
前回のコラムの文末に、「信頼できる人に伝えることも人生を護る『終活』に繋がる」と締めましたが、終活の知識を習得することも大切ですが、何より人と人との信頼関係が豊かな終活へのキーワードになると個人的に思っています。
仕事上において、終活・相続のご相談に応じることがありますが、人の存在する数だけ
「終活」のカタチがあります。また、単身世帯のご高齢者が増えている実態に「おひとり様の終活」を支援する会社も増えてきました。
更に、今年1月1日には令和5年度税制改正により相続税法及び租税特別措置法の一部
が改正、3月1日から戸籍法の一部を改正する法律が施行された「広域交付制度」により、本籍地以外の市区町村の窓口で(本人確認のため、顔写真付きの公的身分証明書の提示が必要)、戸籍証明書・除籍証明書を請求が可能になりました。請求できる人は、本人、配偶者、父母、祖父母など(直系尊属)、子、孫など(直系卑属)に限られており、郵送や代理人による請求はできません。また、4月1日から相続登記の申請が義務化されて、正当な理由なく義務に違反した場合は10万円以下の過料(行政上のペナルティ)の適用対象となります。
このように、相続に関係する法制度にも変化があり、「終活」の準備をするうえで法改正も大切な知識のひとつになります。
ただ先に述べたように、「終活」には「信頼できる人」の存在が重要だと思います。例えば、「遺言書」を準備するときに、「遺言書」の記載通りに手続きをお願いする人は誰なのか?(遺言執行者を決める)、認知症になったときに備えて任意後見制度の準備をするときには、誰に後見人をお願いするのかなど、「誰かにお願いする」準備が必要になります。
それはご家族だったり、ご友人だったり、終活・相続を専門とする法律の先生に依頼するのか・・・お願いする人は人それぞれ異なると思いますが、安心してお願いできることが大切です。来年は2025年を迎えます。いわゆる「2025年問題」といわれる団塊世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となることで超高齢社会を迎える年になります。今後身寄りがいない一人暮らし高齢者が増加するなかで、「頼れる人がいない」という課題も避けられない「終活」の準備になると思います。
「終活」の準備とは、安心してお願いできる人の存在と「信頼関係」であって、「終活」をきっかけに限られた人生を共に歩み・生きる伴走者の存在がいることで心豊かな「終活」になるのではないかと思います。
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